苗場山麓ジオパーク

苗場山麓ジオパーク
(2014年12月22日認定!)

苗場山麓ジオパークとその魅力

毎年3m以上の雪が降り積もります

毎年3m以上の雪が降り積もります

苗場山麓、その中でも北西に位置するこの地域は、火山活動、河岸段丘の隆起と浸食、断層の活動、さらには山体崩落によって、その地形が形づくられました。
火山活動による溶岩流出は、段丘地形の上を覆います。その溶岩が冷えて固まり、柱状節理が形成したと言われています。
また、300万年前の古日本海底堆積物には、カキなどの二枚貝の化石が含まれています。さらに110万年前の地層からは古型マンモスの臼歯化石が発見されています。

中津川と石落し

中津川と石落し


苗場山麓は、信濃川河川敷の標高177mから直線距離約25kmで苗場山山頂2,145mに至り、標高の異なるダイナミックな地勢環境が広がります。これら地勢環境は、雪などの気象と深く関わりながら、豊富な湧水とともに多様な生態環境を形成しています。さらに風穴から吹き出す冷風は、氷河時代から繁茂していた希少植物群落を育成しています。

世界から見た津南・栄村の位置

世界から見た位置

私たちは、この大地(ジオ)と生態(エコ)を背景に生活を繰り広げ、雪という大きな要因を背景に世界に類を見ない「雪国文化(カルチャー)」を形成しました。
その基層をたどると遥か縄文の時代へ辿り着きます。
この素晴らしいジオ・エコ・カルチャーの地域要素を“地域の宝物”と認識し、地域住民一体となった保全活動とそれを教材とした体験型の環境教育や防災教育を実践する場所が『めざせ!苗場山麓ジオパーク』です。

雪のふる里

-奥信越の火山と川がつくりだした大地・雪に育まれた自然と歴史文化-
冬の信濃川

冬の信濃川

切明西方の滝

切明西方の滝

日本有数の多雪地帯として知られる津南町と栄村は、苗場山の北西麓に位置し、1年のうち5ヶ月近くが雪に覆われます。私たちの祖先は、その脅威に耐え、時には利用しながら、雪とともに暮らしてきました。中津川上流には「秋山郷」と呼ばれる、どこか懐かしい山村風景や大地の景観が今もなお残っています。そこには、江戸時代の文人鈴木牧之が『秋山記行』に描いた時と変わらぬ暮らしが現在も続いています。

なぜ、私たちはここに住みつづけるのでしょうか?
名水百選龍ヶ窪

名水百選龍ヶ窪

先人たちは知っていました。
降り積もった雪は水となり森に蓄えられ、そして大地を潤し、やがて豊富な湧水となることを。
湧水が生態系を育み、私たち人間は、その恵みを受けて生きられることを。

中津川下流では、階段のような美しい段丘を一望することができます。さらに、その段丘の上に覆いかぶさる苗場山の溶岩をはっきりと見ることができます。火山の噴火のすごさや川のはたらきを目の前にして、大地(地球)は生きていることを学びましょう。そして、この地で1万年間森と生きた縄文の民に習い、自然と共生することを再確認しましょう。
私たち人間はこれから、大地や自然とどのように付き合い接していくべきでしょうか。
それを五感を通して体感しながら学ぶ場所、それが苗場山麓ジオパークです。

火焔型土器

火焔型土器

縄文
森と共生してきた先人たち
世界4大文明よりも古い頃、信濃川沿岸の内陸盆地に繁茂した落葉広葉樹を背景に雪国縄文文化が営まれていました。縄文人は、1万年もの間森と共生しつづけた歴史をもちます。そうした中で彼らは、造形豊かな火焔型土器をつくり出しました。その集団の大拠点が津南町・栄村にはあります。

魚沼産こしひかり

魚沼産こしひかり

水と森がもたらす食文化
苗場溶岩流の末端から湧き出る豊富な水。その水の恵によって美味しいお米やお酒が作られています。また、古くから伝わる雑穀栽培や森で採れる木の実やキノコ、山菜も貴重な食材です。そして山鳥や熊、鮭や鱒なども貴重な動物性タンパク源です。これらの食材からこの地ならではの食文化が育まれました。

切明の川原

切明の川原

温泉
心も体もあったかい
苗場山麓には、中津川流域・志久見川流域と信濃川流域に分かれて温泉が点在しています。この温泉も大地の活動による恩恵のひとつです。これらの温泉は、大きく分けて食塩泉と硫黄泉に分かれます。さらに含有する硝石膏や重曹硝などで泉質が異なります。効能と景色の異なる温泉をめざして、スパ・トレッキングを楽しんではどうでしょうか?
雪に覆われた家屋

雪に覆われた家屋

日本最高積雪地点

日本最高積雪地点

雪の恩恵
厳しい冬、たくさんの雪はやがて豊かな湧水に
ユーラシア大陸からの季節風は、日本海を渡る際に対馬暖流上で水蒸気を蓄え、三国山脈にぶつかりたくさんの雪を降らせます。
この地域は、毎年平均3mの積雪がある多雪地域であり、雪が現在の自然環境をつくりだしています。年間降水量の半分以上が雪によるもので、雪は私たちの生活にとって大切な水資源です。私たちの祖先は、雪を克服し利用し、雪とともに生きてきました。そこには雪国独特の文化が生まれました。この地で生きるための文化を子どもたちと体験しながら学び、未来へとつなげていきます。
山に抱かれる秋山郷
今も生きづく、日本の原風景
見倉集落

見倉集落

苗場山と小赤沢集落

苗場山と小赤沢集落

深い渓谷でありながら村々が営まれているのは、崩落や川のはたらきなどで平らになった場所が利用されているためです。その歴史は、約8,000年前の縄文時代に遡り、現代まで脈々と生活が続けられてきました。
自然との密接な関わり合いが今も息づいています。

ジオパークとは?

直訳すると「大地の公園」。地球の成り立ちを観察できる地形や地質、そこに育まれた生態系と私たち祖先の歴史文化を守りながら体感して楽しく学ぶ場所、それがジオパークです。